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第70回 関西胸部外科学会学術集会 会長・呼吸器外科担当 眞庭 謙昌 神戸大学大学院医学研究科外科学講座 呼吸器外科学分野 教授 |
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このたび、第70回関西胸部外科学会学術集会を2027年6月17日(木)、18日(金)の両日に神戸商工会議所会館およびアリストンホテル神戸(神戸市/ポートアイランド)で開催させていただくこととなりました。
本学術集会の神戸での開催は、第5回 (1962年、石川善衛会長)、第10回 (1967年、麻田栄会長)、第40回(1997年、岡田昌義会長)から4回目の開催となり、また前回からは30年ぶりとなります。本会の歴史の重みを改めて実感するとともに、この度の担当をお任せいただいたことに深く感謝し、身の引き締まる思いです。
現在、胸部外科医を取り巻く環境は、外科医減少をはじめ、多くの課題が認識されている状況です。若手の外科志望者の確保、地域間の偏在は将来の外科医療提供体制の安定を堅持するために喫緊の課題となっています。これに関連する「外科診療の集約化」については、地域の特性に応じた適切な施設機能の再編を推進し、専門性の高い診療を地域間で連携させ、重症度に応じた適材適所の配置を考える時期にきています。さらに「医師の働き方改革」においては、勤務時間の適正化、休息と教育・研究の時間確保が求められており、こうした難しい課題を俯瞰しながら解決することが求められています。こうした状況の下、若手育成の機会拡大や女性外科医の活躍支援、地域間連携の強化は本学会、そして学術集会においても重要なテーマと考えます。
一方、外科医療へのデジタル技術、特にAI技術の導入は不可欠な戦略となりつつあります。術前画像分析やリスク評価、手術計画の最適化、術中のリアルタイム支援、周術期のモニタリングと予測分析へのAI活用などにより、診療の質と安全性の向上が期待されています。特に技術革新の著しい手術支援ロボットの領域における研究・開発は見逃せません。教育面ではシミュレーション訓練の充実や、遠隔講習・デジタル教材の活用が始まっています。前述した胸部外科医を取り巻く様々な課題の解決にも大いに貢献していくことは間違いなく、日進月歩の革新が進む本領域の情報共有は、本学術集会において重要と考えます。
2026年度診療報酬改定において、外科医の安定確保と地域医療の持続可能性を支えることを視野に設定された外科医へのインセンティブ付与については、日本の医療における外科医の使命の重大さを行政が強く認識している表れと考えます。胸部領域においても、こうした追い風を確実に捉えて、本領域ならではの高難度手術手技の開発・質向上、救急対応・周術期診療のさらなる進化、教育・研究活動の充実を図っていかなければなりません。
本学術集会は、胸部外科医を志す若手外科医の登竜門的な役割も果たしています。本会が、世代を超えて情報を共有し、意思疎通を深める機会になればと思います。心臓血管外科領域、食道外科領域、呼吸器外科領域の多くの方々に神戸にお集まりいただき、専攻医から指導医まで、垣根を越えて交流していただける学術集会にしたいと思いますので、ご支援の程よろしくお願い申し上げます。